安全な海

東日本大震災巨大津波の学術調査

期間:2011年3月~2012年3月,   機関:土木学会を中心として組織された国際合同調査グループ

2011年3月の東北地方太平洋沖地震津波対して、詳細な科学的調査を実施し、津波の全容を明らかにしました。これにより、学術が進展するとともに、復旧・復興の各種計画に役立てられました。国際的にも、津波防災の重要性が認識され、世界津波の日(11月5日)の設定につながりました。

津波痕跡調査(東日本を太平洋側から見た場合)
左にひまわりの観測、右に同時刻の海洋モデル
の出力を表示し、比較や将来予測を見ることが可能。
(図は、2020年9月6日7時(日本時間)を表示)
緯度方向に投影(青色は遡上高、赤は浸水高)
海面から深さ500mまでの鉛直プロファイルや、
緯度・経度断面を表示可能。
(図は2020年9月6日7時 (日本時間) を表示)
参考:「東北地方太平洋沖地震津波情報」(東北地方太平洋沖地震津波合同調査グループ

きめ細かな海流・海水温の情報提供で沿岸防災に貢献

期間:2020年~,   機関:気象庁

気象庁では、沿岸域におけるより詳細な海流・海水温が把握可能な日本沿岸海況監視予測システム(JPNシステム)を開発しました。JPNシステムは、従来10kmの格子で予測していた海流や海水温を2kmの高解像度で予測します。日本沿岸域の海流や海水温の変動を詳細に予測することで、沿岸の潮位変動の予測が可能となりました。
JPNシステムの運用開始に合わせ、異常潮位に関する情報の改善を行い、さらにきめ細かな海流・海水温データの利活用のため情報提供を行っていきます。

システムの模式図
詳細に再現可能となった海面水温分布
参考:「表層水温・海流実況図」(気象庁、https://www.data.jma.go.jp/gmd/kaikyou/kaikyou/tile/jp/index_subsanl.html