夢のある魅力的な海

北太平洋6か国における海の福利の比較研究

期間:2012~2017年,   機関:北太平洋海洋科学機構(PICES)

望ましい海の姿や、その海から得られる幸せの内容は、国や地域、文化によって異なります。それを確かめるため、PICESの6か国(日・韓・中・露・米・加)の比較分析を行いました。その結果、海から得られる福利(Wellbeing)の基本的構造は6か国で共通すること、しかしその比重は国により異なることが明らかとなりました。例えばロシアやカナダは安全重視(自然環境が厳しく事故が多いからか?)、ロシアは健康重視(平均寿命が短いからか?)などの特徴も示唆されました。これらの違いは海洋政策目標の違いにも直結するでしょう。
「国連海洋科学の10年」においては、このような国による違いを科学的に整理したうえで、その多様性を尊重した取組みを進める必要があります。

国による、海から得られる福利の違い
Psychological cube by Hori and Makino (2017)
出典:Hori J, Makino M (2018) The structure of human well-being related to ecosystem services in coastal areas: A comparison among the six North Pacific countries. Marine Policy, 95: 221-226.
Makino, M. and Perry, R.I. (Eds.) 2017. Marine Ecosystems and Human Well-being: The PICES-Japan MAFF MarWeB Project. PICES Sci. Rep. No. 52, 235 pp.

マリンオープンイノベーションプロジェクト(MaOIプロジェクト)

期間:(検討)2018年度~、(実施)2019年度~
機関:静岡県、一般財団法人マリンオープンイノベーション機構

日本一深い「駿河湾」等の特徴ある海洋環境や、そこに生息する多様な海洋生物などの資源を活用し、マリンバイオテクノロジーをはじめとした海洋先端技術を核としたイノベーションを促進します。静岡県に海洋産業の振興と海洋環境の保全の世界的拠点の形成を目指します。
MaOIプロジェクトの一環として、「美しく豊かな静岡の海を未来につなぐ会」を運営しており、海の命を育む藻場の回復を応援する「海の森づくりプロジェクト」等を実施しています。

参考:「MaOI」ウェブサイト
https://maoi-i.jp/
参考:「美しく豊かな静岡の海を未来につなぐ会」ウェブサイト
https://tsunagukai.or.jp