衛星データを同化した海洋解析・予測システム(2)

アンサンブル海洋解析システム

期間:2015年~運用中

機関:国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、理化学研究所

参考:「JAXA-RIKEN海洋解析」(JAXA地球観測研究センター)
( https://www.eorc.jaxa.jp/ptree/LORA/index_j.html )

 理化学研究所が開発する高解像度領域海洋アンサンブルデータ同化システムを用いて、JAXAをはじめとする国内外の研究機関が提供する衛星データや現場データを1日ごとという高頻度で同化して作成された海洋アンサンブル解析プロダクトを公開しています。このアンサンブル解析プロダクトは欠損がなく海洋内部も含めた3 次元データであり、特に中緯度域で精度が高いこと、128 個の同等に確からしい解析データ(アンサンブルメンバー)から見積もったばらつきから解析データ自体の不確実性を定量化していること、海洋熱・塩分収支に関わる要素を収支が閉じるように保存していることが特色です。これにより、海洋変動が確実に発生しているかどうか、海洋変動の要因を定量的に調べることに役立ちます。

アンサンブル海洋解析のウェブサイトの例 (図は、2023年5月31 日(世界時)を表示)

左図は海面水温のアンサンブル平均(カラー)と海面水温の不確からしさ(アンサンブルスプレッド)(等値線)を、右図は50m 深の塩分濃度(カラー)と50m 深での海流(矢印)を表しています。