大気海洋相互作用観測戦略 OASIS

期間:2021年~2030年

リード機関:SCOR Working Group #162
– Developing an Observing Air-Sea Interactions Strategy (OASIS)

参考:OASIS ウェブページ( https://airseaobs.org/ )、
海洋科学の10年 OASIS ページ
https://oceandecade.org/actions/observing-air-sea-interactions-strategy-oasis/

 エネルギー、水、ガスの大気ー海洋間の交換は、地球の天候と気候に作用することで人間を含む生命に影響を与えています。そうした交換に深く関わっている大気と海洋の相互作用は全球の水循環に影響をあたえることで地球全体の降水分布を変えたり、全球の二酸化炭素の分布、大気と海水の運動、汚染物質を含む物質の循環にも影響を及ぼします。
 大気と海洋の相互作用を含むそうした状況の詳細な把握は政策立案者、産業界、市民社会にとって重要な情報であり、OASISは、気象・気候・海洋予測を根本的に改善し、健全な海洋、ブルーエコノミー、持続可能な食糧・エネルギーを促進するために、観測に基づく科学的な知見を提供します。

〇日本の役割
 OASIS は大気海洋相互作用のさらなる理解と結果として生じる大気と海洋の状況の把握を目指して、国際的な枠組みの下、現場観測や衛星観測、数値シミュレーションや理論研究を進めています。特に現場の状況を把握するための海洋観測はこれまでは限られた場所でしか行われておらず、衛星観測のためのアルゴリズム開発、数値シミュレーションにおけるパラメタリゼーション、理論研究のための事例取得といった面からその拡張が強く望まれてきました。日本としてはこれまでに培ってきた観測技術に基づき、まずは観測の拡充に向けた貢献を進めています。

係留ブイによる大気海洋観測
小型洋上プラットフォームによる大気海洋観測