予測できる海

アルゴ計画

期間:1999年~
機関:ユネスコ政府間海洋学委員会(IOC)、世界気象機関(WMO)、国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)、 気象庁(JMA)、米国海洋大気庁(NOAA) 他

アルゴ計画は、観測ロボット(アルゴフロート)を用いて、全世界の海洋の状況を常時監視・把握するシステムを構築する国際プロジェクトです。30を超える国・機関が協力して、アルゴフロートによる全球海洋観測網を展開し、海面から深度2,000mまでの水温・塩分データを即時に品質管理して、無制限で世界に提供しています。
アルゴ計画により収集されたデータは、各国の気象・海洋機関が天気予報や季節予報、海洋の状況の監視・予測に利用するとともに、全世界の科学者が調査・研究に利用しています。現在、2,000m以深海底までへの観測範囲の拡張と、生物地球化学変数の測定への拡張を進めています。

アルゴフロートの動作サイクル概念図
全世界及び日本のフロート分布状況
出典:「Japan Argo」(JAMSTEC、http://www.jamstec.go.jp/J-ARGO/index_j.html

地球環境変動の把握と予測の組み合わせによる課題解決への統合的アプローチ

期間:2020年~
機関:国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)

グローバルな地球環境の状況把握と科学に基づく変動予測のための研究開発の推進等により、科学的知見等の提供を通じて、地球規模の環境保全のSDGsの達成に貢献します。また、我が国の海洋状況把握(MDA)の取組みを進めることにより、安全・安心の確保に努めます。

【研究開発課題】
  • より精度よく、かつ効率的に海洋環境等の状況を把握するための新たな自動・省力観測技術の開発
  • 海洋マイクロプラスチックやエアロゾル、クロロフィルなど無機・有機の様々な微粒子観測が可能なハイパースペクトル計測技術の開発
  • 将来的な現場観測対象を拡大するための新たなセンサーの開発
  • 「ユーザーニーズを把握し、それを踏まえた観測データを収集し、それらを元に精緻な予測を行い、ニーズを充足する情報として提供する」という持続的なサイクルの実現に向けた、産業界等との協働による能力構築